鉄製工具

フォトスタジオでのスティルライフを撮影するに当たってのワークフローは、対象となる被写体が千差万別で有るため、ベースとなる独自の分類法が必要となり、その分類法の一つとして「グレースケールによる解釈法」という物があります。それは、立体の全てを画像として表現出来ると言える「明」と「暗」以外の付加要素として存在する「色相」「彩度」といった、立体その物の表現には直接関係しないものを、完全に切り離して撮影の対象となる物を観察し、画像として再現するための方法を考えると言ったケースです。このように有る意味屈折した光の捉え方が、そのフォトスタジオのワークフローに於ける効率化に大きく役立つ場合もあり、活用範囲の広い非常に安定した洞察法と言えます。

上記に掲載の画像は、フォトスタジオとしてカラー画像の持つ魅力の表現をテーマとしたものですが、それには光に対して、被写体の全てが色相と彩度を表現するに当たって、明確な反応をしてくれない物を敢えて選び、それによってカラー映像としての奥行きを表現しようと考えた物です。撮影に当たっては、ささくれ立った鉄表面の状態を正確に表現するために、比較的小さなサイズで硬めの光を放つ一灯のソフトボックスを用意し、そのライトの位置を被写体に対してどう配置するかに気を配り、リアリスティックなイメージを狙いました。

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