エフ(F)値

カメラマンを目指して、アシスタントをする前の段階から、最低限度の知識として、身に着けていなければならない事項として「シャッタースピード」と「絞り」の関係が挙げられます。写真は、カメラに装着されているレンズから入ってくる光を記録して、画像として仕上げたものですが、この光の入り口を広くしたり狭くしたりして、光の量を調節する機能がレンズには付いています。これを絞りと呼び、Fと言う単位を使って数値で表されます。この値が小さいほど光の入り口は広くなり、光の通過量は増し、逆に値が大きくなれば入り口が狭くなり、光の量は少なくなります。但し、これは光が入る時間をコントロールする、カメラ側に装備されている、シャッターの開閉時間(シャッタースピード)が一定の場合が前提となります。この絞りには様々な種類とグレードが存在しますが、絞りその物の構造や、それに伴う性能などの技術的な意味での理解よりも、フォトスタジオでのワークフローに関して必要なのは、その機能と付き合う時間の中で培う、ソフトな部分での知識と言えるでしょう。また、撮影するに当たって、この値の設定は、被写界深度(許容ぼけ)という実用上鮮明な像を結ぶ範囲を決定し、その調整によって画像としての奥行きの表現や、正確に立体物を描写するに当たっての、必要な機能として大きく反映するのです。また、一般に普及する、コンパクトカメラに装備されているオート露出を使って撮影すると、誰が撮っても同じイメージになるのは、F値やシャッタースピードの設定が出来ないためによるものと言えます。オート露出というものは、レンズに入る直前の光量をセンサーが認識し、その情報を元に、シャッタースピードと絞りの値を各メーカー独自のアルゴリズムによって決定するのですが、撮影する人の意図するイメージに即した値を設定することが出来ないので、撮る人独自の個性を発揮したい場合に於いては、不適当なモードと言えるでしょう。このようにシャッタースピードと絞りの関係は、カメラ操作に於いて最も基本的知識と言え、この関係を知らずに、フォトスタジオでのワークフローのスキルアップはあり得ないと言っても過言ではありません。



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